中村勘三郎(Nakamura Kanzaburou)
歌舞伎座『昔噺桃太郎』の桃太郎で五代目・中村勘九郎を名乗り初舞台 以後、子役時代より歌舞伎公演にとどまらず映画、テレビ、ラジオ、著書、写真集など幅広い分野で活躍。
中村勘三郎の名言集
人間の本質は変わらない。でも時代は変わる。
だから、立ち止まるわけにはいかないと思います。
形を極め、型を破ることを続けてきたから今日がある。挑戦です。
芸術と娯楽、両方あるのが歌舞伎。それが歌舞伎の強さ、奥の深さと思います。
何のためにやるのかという意味がはっきり分かっていないと、そこにあるのは肉体だけだ。
形というのは、ピタリと決まる体と手の位置が、その人にしかできない独自の美しさまで到達したもの。そこに役者の心が入るのです。
役者というのは何と旬の短いものか。
体と心、どちらもきっちり自分のものになる時期を自分で獲得しなければならないのです。
焦ったって本人が不安なら、見ている人は面白くも何ともないんですよ。
機は熟す。身のうちから突き上げるように満ちてくるものなのです。
50歳は歌舞伎の世界では若うございます。端から勉強しなおし、芸道に精進させていただきます。
ただ自分の居場所にじっとしてはダメなんですよ。外へ外へと出て行って巡り会って育てていかないと。
机の前に座って情報を集めるだけではそこに熱がない。
どんな名作でも忘れられていく。むなしさはあっても、絶対に気を抜かない。全力を尽くさないと、嫌なんだなあ。
人間って一人で仕事をしていることってないですね。
たとえ山の中で黙々と一人で木を切っていたって、親とか師匠とかの視線を心の中に持っている。ずさんな仕事をすればあとで仲間に伝わる。
歌舞伎からエログロ(わけのわからない魅力)を取ったら、何も残らない。
一番のストレス解消は愛する人のそばに居ることである。
歌舞伎では積み重ねが大事だし、人生経験も生きてくるものなんです。
男と女が好きになって、いろいろあってもいいじゃねえか。理にかなってるから“可倫”だよ。