「銀河英雄伝説」の名セリフ
ラインハルト・フォン・ローエングラム:
名将というものは退くべき時機と逃げる方法とをわきまえた者にのみ与えられる呼称だ。
進むことと闘うことしか知らぬ猛獣は、漁師のひきたて役にしかなれぬ。
イブン・シャーマ:
公正さに背いても既得権を確保したいと望み、反対者を抑圧することによってその確保を絶対のものとしようとする精神のどこに、向上と進歩への余地が残されているであろうか。
ヤン・ウェンリー:
戦略および戦術の最上なるものは、敵を喜ばせながら罠にかけることだろうね。
種をまいた後、ぐっすり眠って、起きてみたら巨大な豆の木が天にむかってそびえていた、というのが最高だな。
ナレーション:
個人が勝算のない戦いを挑むのは趣味の問題だが、部下をひきいる指揮官がそれをやるのは最低の悪徳である。
ナレーション:
結局、愛国心とは、ふりあおぐ旗のデザインがたがいに異なることを理由として、殺戮を正当化し、
ときには強制する心情であり、多くは理性との共存が不可能である。
とくに権力者がそれを個人の武器として使用するとき、その害毒の巨大さは想像を絶する。
ナレーション:
自分自身を納得させることは、他人を説得するよりはるかに困難な事業だった。
ヤン・ウェンリー:
ひとつの正義に対して、逆の方角に等量等質の正義が必ず存在するのではないかと私は思っていますので、それを申しあげてみただけのことです。
ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ:
ワインにも宝石にも専門家がいるので、ウンチクは彼らにまかせておけばよい、自分たちに必要なのは信頼にたる専門家を見ぬく目だ、というのである。
ヤン・ウェンリー:
信念のために人を殺すのは、金銭のために人を殺すより下等なことである。
なぜなら、金銭は万人に共通の価値を有するが、信念の価値は当人にしか通用しないからである。
オスカー・フォン・ロイエンタール:
この世でもっとも醜悪で卑劣なことはな、実力も才能もないくせに相続によって政治権力を手にすることだ。
それにくらべれば、簒奪は一万倍もましな行為だ。
すくなくとも、権力を手に入れるための努力はしているし、本来、それが自分のものでないことも知っているのだからな。