ビートたけし(北野武)
世代が違うと話が合わないなんて言うのは間違い。話が合わないんじゃなくて、話を引き出せない自分がバカなのだ。
最後まで押し通せなかったらやさしさではない。途中でくじけるなら悪人になればいい。優しさは根性です。
友情というのはこっちから向こうへ一方的に与えられるもので、向こうから得られる何かではない。友情とは自分の相手に対する気持ちだ。
夢を持て目的を持て、やれば出来る。こんな言葉に騙されるな。
若いのが作法を学ばないのは、手本になる大人がいないからだ。少なくとも男にとっての作法は、ある種の憧れだったり、「あのときのあの人は格好良かったな」という記憶だ。
どうせ死ぬんだから、せめて生きている間は楽をしよう、という考えは僕の場合逆でさ、どうせ死ぬとき楽になるんだから生きている間はとことん辛く生きよう、というのが僕の考え。
人生に幸せなんて求めること自体勘違いなんだよ。
人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。
人間のやることは不思議で、不条理なのだ。俺だって、アフリカで何万人もの人が飢え死にしているっていうのに、映画なんか撮っている。
生きる事に理由をつけるのは構わない。あそこの蕎麦が食いたいとか、来週のドラマの続きを見たいとかでも、死ぬことに理由をつけちゃいけねぇんだ。
努力ってのは宝くじみたいなものだよ。買っても当たるかどうかはわからないけど、買わなきゃ当たらない。
我々みたいのが天才のふりをするためには、捨てなきゃいけないものが一杯あるんだよね。
勉強するから、何をしたいか分かる。勉強しないから、何をしたいか分からない。
昔から「運も実力のうち」なんて言葉があるとおり、おいらも所詮人間の成功なんて運があるかどうかに尽きると思ってる。