豊臣秀吉 (Toyotomi Hideyoshi)
天下を治める上から、掟を厳正に定めてほしい。
そして、その掟に少しでもそむく者がでてきたら、決してえこひいきなく道理にかなっていること道理にかなっていないことをさばき、たとえそれが兄弟や親族であろうとも、罪のある者は処罰せねばならない。
信長公は勇将であるが良将ではない。剛を持って柔に勝つことを知ってはおられたが、柔が剛を制することをご存じなかった。
ひとたび敵対した者に対しては、怒りがいつまでも解けず、ことごとく根を断ち葉を枯らそうとされた。
だから降伏する者をも誅殺した。これは人物器量が狭いためである。人には敬遠され、衆から愛されることはない。
戦は六、七分の勝ちを十分とする。
主従や友達の間が不和になるのは、わがままが原因だ。
主人は無理をいうなるものと知れ。
露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢
この黄金の輝きも、茶の一服に勝るものかな。