伝説の技術者・大曽根幸三の名語録・名言集

大曽根幸三(Oosone Kouzou)

初代ウォークマンを開発した伝説の技術者。61年にソニー入社。一貫してオーディオ分野を担当し続け、カセットテープからMDまで、ウォークマンシリーズの開発を手掛けた。
大曽根幸三の名言集
盛田さんは井深さんとは違って興味の範囲が広かった。だから、映画や音楽といったエンタメ分野や金融分野といった、経営の多角化を進めたんだろうね。

失われた20年だったのに、ついこの間までは米国に次ぐ2位で、まだ世界で3位。それって、すごくないか。

産業の歴史から何を学び、どうしたら日本勢の強みを伸ばして成長できるか考えるべきだろう。

あらゆる製品で「市場は成熟している」とか、したり顔で語られるけれど、「バカ言っているんじゃないよ」と言いたいね。今の製品なんかちっとも成熟してない。

成熟市場になったからだと勘違いしているけれど、次から次に進化する未知の世界はあるんだよ。単に新しいコンセプトの創造ができてないだけなんだ。

どういうコンセプトの製品を作ろうという観点が、今の日本企業の最終製品にはなくなってきている。

日本製部品の信頼性や品質は化学分野の強さから来ていて、今もとても競争力がある。

それぞれの会社の成り立ちには意味があるんだよ。深い考えがあるわけではなく、その会社が稼いでいるおカネが欲しいからといって、安易にその方針を変えてしまうというのはよくない。

(リストラは)一時的に人件費が下がってコスト削減できるから業績は回復するけれど、長続きはしないよ。将来の会社の成長を担うべき技術を持っている人がいなくなって、もう二度と帰ってこないんだから。

大賀さんは言っていたの。「教科書がないんだから仕方がない。ソニーが新しい教科書を作っているんだから、何が起こるかも、何をしたら失敗するかも分からないよ。だから細心の注意を払いつつ、いろいろ挑戦しようよ」ってね。

“有能な不良社員”をいつまでも社内で腐らせておくのはもったない。それがソニーを復活させるカギだろう。

ゼロを1にする人と、1を100にする人は別モノなんだ。

人材をマネジメントできないと、新しいモノやおもしろいモノは生み出せないよね。

有能な不良社員をやる気にさせるには、技術的な目利きが重要になる。その目利きはやはり社内の人がやるべきだ。

「この世に全くないモノを新しく創ろうなんていうことだけに、捉われなさるな」とも言いたいよ。衣類やモーターみたいに、元々あるものでも新しい発想や組み合わせで革新を生めるんだから。

勝てる領域で新しいことを大胆に発想して、「まずはやってごらんよ」と言いたい。

「バカみたい」とか「そんな無茶な」とか思うかもしれない。だけど、まずは発想を豊かすることが重要なんだよ。そうしないとゼロは1にならない。

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